世界中でもほとんどの赤ちゃんの離乳食のファーストステップになっているお米。
お米は苦手な赤ちゃんがかなり少ない食材ではないかなと思います。
初めての一口のために、10倍がゆをさらに裏ごしして、ドキドキあげた日は今でも鮮明に覚えています。
離乳食を進めていくうえで一番お世話になるお米。
中にはお米以外の食いつきが悪くて心配になったりするママもいらっしゃるのではないでしょうか。
最近は若者のお米離れが進み、離乳食でもパンがじわじわ進出しているなぁと感じていますが、
これを読んでいただければ、お米の良さを知って、「お米が食べられていてよかった!」と思っていただけると思います!
今回はおかゆとお米についてを掘り下げて、自信をもってお米好きベビーを育てるお手伝いをします!
離乳食のおかゆの進め方の目安は?いきなり普通飯ではダメなワケ
離乳食のおかゆは10倍粥からはじまって、7倍、5倍、軟飯、普通飯‥と進めていきます。
〇倍っていうのは、お米とお水の割合を表しているので、10倍粥はお米:水=1:10ということです。
さらに、食べる量が少ない赤ちゃんのためだけに手間暇かけておかゆを作るのはちょっと大変‥という場合は水分量さえ気をつけておけば一度炊いたご飯からもおかゆを作ることが出来ます。
また、市販の大人用のおかゆは5倍がゆなので、離乳食に使う時には保存料や塩分等の添加がないかどうか確認しておけば使うことが出来ますよ。
一般的な離乳食のおかゆの進め方
一般的なおかゆの進め方の目安をまとめておきますね。
時期 | お米から (米:水) |
ご飯から |
|
10倍粥 | 離乳食初期の前半 | 1:10 | 1:9 |
7倍粥 | 離乳食初期の後半 | 1:7 | 1:6 |
5倍粥(全粥) | 離乳食中期 | 1:5 | 1:4 |
4倍粥(かたがゆ) | 離乳食後期前半 | 1:4 | 1:3 |
軟飯 | 離乳食後期後半~離乳食完了期前半 | 1:3 | 1:2 |
普通飯 | 離乳食完了期後半 | 1:1.2 | そのまま |
これを見ると、離乳食期の前半後半で分けられていたりして、かなり刻みながら徐々に固くしていくのがわかりますよね。
さらに7倍粥くらいまでは作ったあと、裏ごしして与えます。
(この作業地味に大変なんですよね。。ブレンダーを使ったり、米粉から作るという裏技があったんですが、結局ゴリゴリやってました(笑))
離乳食のおかゆの進め方はあくまで目安です。
固くすることで飲み込みにくくなることや、歯の生え具合によっては噛まずに飲み込む癖がついてしまうことがあるので、焦らず、じっくり進めてもいいかな、と思います。
ちなみに、8か月からスタートさせた息子の場合は、10倍粥は1か月くらい、7倍粥は1か月半、5倍粥は2か月くらいで、かた粥と軟飯はすっとばして、柔らかめモードで炊いた白米は1歳2か月くらいから食べ始めました。
ちなみに私はこれを使って炊飯器で炊いていましたよ^^
いきなり普通飯を食べたらダメなのか
母乳育児をしっかりしているママさんで、離乳食をゆっくり始められる場合、
「離乳食は作らず、1歳を超えたあたりからいきなり普通のご飯からスタートさせた」
という方もいらっしゃるようです。
これ、海外では結構あるあるなんですよね。
日本の離乳食のステップは本当に細かくて、じわじわ、徐々に進めていく感じですが、海外は食べれるようになったらあっさり大人と同じもの、てきなところが多いのです。
まぁ、食べられるなら食べたらいい、っていう話ではあるんですが、
赤ちゃんは胃腸の機能が未熟で、消化酵素もまだまだ未発達です。
つまり口の中でしっかり噛んで唾液と混ぜ合わさったものを胃に送れているわけではないので、消化への配慮はやっぱりほしいところだな、と思います。
先ほどの息子の例もありますが、
はじめは胃腸の消化の負担にならないようにと慎重に進めつつ、噛むことができそうだったら進めていってもいい、というのがBABY薬膳的な見解です。
お米の効能はいいことづくめ!?薬膳的に解説!
お米の薬膳的効能は?
お米は「一粒万倍」などと言われるように、一粒でたくさんの実が実ります。
つまり、それだけのパワーを持っている食材であるといえます。
薬膳ではそこから芽が出るものはパワーチャージの力がある、と考えます。
味:甘
(甘味は赤ちゃんが最も好む味で、味自体が気を補って元気にする効能を持ちます。)
性質:平
(体を温めも冷ましもしないので赤ちゃんの体調体質に左右されずに使えます。離乳食のはじめの一歩には欠かせませんね。)
帰経:脾 胃
(赤ちゃんが離乳食を進めていくうえで一番ケアしておきたい消化吸収機能を担当する部位にしっかりアプローチしてくれます。)
効能:補気 補中 健脾 和胃
(気やお腹を補って、とにもかくにも、胃腸をいい状態にして、パワーをチャージする効能です。)
消化吸収が未熟な赤ちゃんにやさしく、胃腸を整えながらもエネルギーを補給できる、という点で、お米はとても有効なわけですね。
お米には炭水化物以外も含まれている!?
お米は炭水化物に分類されるので、糖質が多いので、いくら赤ちゃんでもお米ばかりでおかず系を食べてくれないと不安になるママもいらっしゃるかもしれませんね。
そんなお米、実はタンパク質やミネラルもしっかり含まれているってご存知でしたか?
たんぱく質の含有率は6%なので、決してお米だけで十分なたんぱく質がとれる!というわけではありませんが、
含まれるアミノ酸のバランスは大豆や牛肉などよりも良いのです。
さらに消化吸収率がとてもよいので、消化が未熟な赤ちゃんにもしっかりと取り込んでもらえるのがうれしいですね。
たんぱく質をしっかりとらないといけない!という風潮があるので、ついつい気をせいて、動物性のタンパク質を進めようとしてしまいがちですが、
基本のお米にもタンパク質が含まれていることを頭の片隅に置いておいていただいて、なかなかうまく進められずに悩んでいる時に是非思い出してみてくださいね!
「お米さえ食べられていればある程度安心!」
と覚えておきましょう!
赤ちゃんに玄米はいつから?
これだけ栄養価が高くて赤ちゃんにも吸収しやすいお米、玄米にすることでより栄養価がUPするので試してみたい!という気持ちになっている方もいらっしゃるかもしれませんね。
薬膳的にも玄米は気を補う効果以外に精神安定効果や水分代謝のコントロールの効能が加わり、ますます素晴らしい食材になります。
ですがちょっとお待ちください!
玄米を食べるのは早くても3歳以降からにしておきましょう。
なぜなら玄米になると、たちまち胃腸に負担がかかるだけでなく、殻に包まれているお米はお米自身が外の世界から身を守っている状態で、そのバリア機能がアクティブになった状態です。
食物繊維が豊富でデトックス効果がUPする反面、発芽を抑制するために含まれるフィチン酸やアブシシン酸が含まれるので控えておくのがベターです。
栄養を少しだけステップアップさせたい!という時は、この発芽抑制因子が含まれないところまで削った7分づき米がおすすめです!
ちなみに我が家でも2歳から7分づき米にしています。
新米の時期には是非新米を!
毎年9月後半くらいから新米のシーズンになりますね。
新米は水分量が多く、甘味が強いのが特徴です。
気という字は旧字体で「氣」と書きますよね。
新米の炊き立てのホカホカの湯気にはこの「気」が沢山含まれている、というところからきています。
胃腸を元気にしながらパワーチャージができるだけでなく、水分のおかげで柔らかく甘く炊き上がる新米は、離乳食期の赤ちゃんにはもってこいというわけですね。
11月23日はお米をいただこう!
11月23日は勤労感謝の日ですが、もともとは神様に新米をお供えして五穀豊穣を感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」が元のルーツです。
昔は神様にお供えをするまでは人々は新米を口にすることが出来ませんでした。
私の実家では、このしきたりを大切にしていたので、勤労感謝の日が終わるまでは新米を食べてはいけないと思っていました。
(お嫁に出て、はじめて新米って普通に売ってるやん!って思った覚えがあります(笑))
最近ではコメニケーションの日、とか、お米を食べる啓蒙イベントも増えているようですが、
今年の勤労感謝の日は、五穀豊穣に感謝しながら、おいしい新米を家族でいただくひと時でパワーチャージができるといいですね!
まとめ
・離乳食でお粥を進める場合は、はじめは消化吸収に配慮しながら慎重に進めつつ、噛めるようになってきたら水分量を減らして固くしていく。
・お米は消化吸収がとてもよく、気を補う食材。タンパク質も含まれているので、お米が食べられていたら焦らず、その子に合わせた離乳食の進め方を心掛ける
・玄米は栄養価は高いが消化にかなり負担をかけるので3歳以降にする。7分づきはOK。
いかがでしたでしょうか?
こんな素晴らしい食材が主食でよかったなーって思います。
(息子は3歳になったばかりですが相当な米食いに育っており、思春期に何合炊けばいいのかとおもうと、違う意味で不安があります(笑))
お米の力を是非感じながら赤ちゃんの成長を見守ってくださいね!
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