離乳食のかぼちゃ!皮まで安心して食べるポイントは?

野菜

かぼちゃを食べる!というと冬至を思い浮かべますがかぼちゃはれっきとした夏野菜です。

私はいわゆる「いもくりかぼちゃ」といった女子が好む甘い系野菜が小さいころあまり得意ではなかったのですが、8か月から離乳食を開始した息子は女子か!と突っ込みたくなるほど芋栗かぼちゃが大好きです(笑)

これはなぜかな、と考えると、今体に必要なものが何かというのが感覚的にわかるようになっているのではないかな、と思うのです。

ちなみにかぼちゃは夏の間に収穫して保存しておくことでいい感じに水分が抜けて甘みが引き立ったおいしいかぼちゃになるのですが、離乳食期の赤ちゃんには夏から食べてほしい理由が沢山あるのです!

これを読めば栄養学的にも薬膳的にもかぼちゃの特性を理解して、オールシーズン離乳食にかぼちゃを活用できるようになります。

離乳食期に食べさせるか気になる皮についても食べるためのポイントも併せてご紹介します!

 

離乳食のかぼちゃはいつから?薬膳的効能は?

離乳食のかぼちゃは初期からOK

かぼちゃは離乳食初期からOKの食材ですが皮やわたの部分は消化しにくいため、完了期まではしっかり取り除くようにしましょう。

離乳食初期  離乳食中期 離乳食後期 離乳食完了期

柔らかくゆでて
裏ごししてポタージュ状
皮もわたも取る

柔らかくゆでて
粗くつぶす
皮もわたも取る

柔らかくゆでて
5~7㎜角くらい
皮もわたも取る

柔らかくゆでて
1㎝角くらい
皮はまだらに剥く

かぼちゃは甘みもあって、赤ちゃんにも好まれやすい味ですし、生では皮が固くてちょっと大変ではありますが、一度茹でたり蒸したりしてしまえば裏ごしも簡単なので、我が家でも離乳食初期から取り入れていました。

かぼちゃってつぶして伸ばせばどんな状態でもサマになりませんか?

これはかぼちゃに含まれるペクチンという成分のおかげ。

ペクチンでとろみがつくことで胃粘膜保護にもなる嬉しいお野菜なのです。

ポタージュにするもよし、トロっとさせて他の食材とあえるのもよし。

さらにほっこりおいしいおかずにもなれば、スイーツにだってできます。

1歳のお誕生日ケーキはこんな感じでマッシュしたかぼちゃを少しだけ豆乳で伸ばしてモンブランにしました。

なんといっても色がキレイなので離乳食初期のトロトロしたメニューばかりの中で、パッと彩りを添えてくれる目にもおいしい食材だ!と思っています。

ちなみに皮の部分は離乳食完了期(離乳食開始から約1年後くらい)からこんな感じで出していましたよ。


皮の中でも筋っぽくて舌触りが悪い部分だけはしっかり取り除いていますが、基本的には皮も積極的に食べさせたい!と思っていました。

なぜ積極的に食べさせたかったかというと、皮にめちゃくちゃ栄養があるからです。

実際、皮には実の二倍のβカロチンが含まれているんです。

さらに、かぼちゃの薬膳的効能は赤ちゃんにとってうれしい効能が沢山あります。

かぼちゃの薬膳的効能をご紹介

味:甘 
(甘味は赤ちゃんが最も好む味で、味自体が気を補って元気にする効能を持ちます。)

性質:温
(体を温める食材です。寒い時期には積極的に、暑い時期には身体を冷やすものを食べ過ぎないようにバランスをとる時にチョイスするといいですね。)

帰経:脾胃
(赤ちゃんにとって未熟な消化吸収機能を担当している脾と胃にガッツリアプローチします。)

効能:補中 補気 化痰
(お腹を元気にしてパワーチャージします。さらに体のドロドロした老廃物を出してくれる効能を持ちます。消化吸収が未熟で未消化物が多くなってしまう赤ちゃんの胃を健康に保つのにもってこいですね!)

かぼちゃは瓜類の中で唯一体を温める効能を持ちます。

温めたりパワーチャージしたりという効能がある分、本来瓜類でメインの効能になる利尿作用などは弱い(弱いけれどちょっとだけあります)のですが、赤ちゃんの場合、お腹を元気にしながらパワーもチャージしてくれる効能は一番ありがたいといえますよね!

8か月で離乳食を開始した息子の1か月目は7月。蒸し暑い季節です。

そんな時になぜ温める食材をチョイスしたか?というと、

・南瓜はお腹を重点的に温めてくれる食材であること
・胃腸が働きやすい環境を作ってくれること

この2つができることから、積極的に進めていきました。
またお中を温めて水はけを良く、元気に保ってくれるという効能はオールシーズンあると嬉しい効能です。

ここまでのお話で、よーしかぼちゃ、使ってみよう!

と思ってくださった方!

ありがとうございます!

でもね、さてかぼちゃを食べるぞ!と思ったら、皮が緑色でつるんとしているかぼちゃが最初に思い浮かぶと思うのですが、かぼちゃって意外と種類が多いんですよね。

そこでさらに赤ちゃんに最適なカボチャを選んでいきたいと思います!

かぼちゃは種類が沢山?!赤ちゃんに最適のかぼちゃはどれ?

ハロウィンの時期になると、皮が黄色いかぼちゃが並んでいたり、道の駅なんかに行くとユニークな形や色のカボチャもみかけたりしませんか?

とはいえ、スーパーでかぼちゃだけで何種類も取り扱っている!というところは多分ほとんどないと思うのですが、もしあれば!チャレンジしてみてください!

皮の色

皮の色は緑色のものがおススメです
品種によっては熟してもオレンジ色っぽいものもありますが、太陽をいっぱい浴びて緑色に育つかぼちゃは、その色素からもたくさんのβカロチンが摂取できそう!という感じですよね。

薬膳の考え方では色にも効能があって、
緑色は体の巡りを良くする効能が、黒色には成長発育発達を底上げする効能があります。

下の写真の様にかぼちゃに色むらがある場合は、オレンジ色の部分が中身の色と判断するので、緑色が濃く、オレンジも鮮やか、みたいなものを選ぶといいですよ。


ムラがありすぎると傷んでいるのかな、と心配になりますが、大丈夫です!
ついでに、傷があってぼこぼこしたものも皮を食べることを想定するとあまりお勧めできませんが、中の実には影響ありません。

ちなみに黄色の食材には胃腸を元気にする効能があります。

皮はまだ食べないよ!という場合や、皮がごつごつしすぎている品種や皮が固くて食べにくい品種のものは選ぶときの参考にするだけでもOKです!

余談ですがかぼちゃは形がキレイでずっしりと重みのあるものが良質ですよ!

実の色・味

かぼちゃは品種によって黄色に近いものとオレンジに近いものがありますが、いずれにしても色が鮮やかでみずみずしいものを選びます

品種によって含まれる水分量が違っていて、最近よく出回るようになったバターナッツかぼちゃの様に水分が多くてねっとりしたものと、普段スーパーでよく見かけるような適度な水分でホクホクしたものがあります。


バターナッツかぼちゃ

離乳食初期では水分が多い物の方がとろみをつけやすく、

離乳食が進んでくるとホクホクしたものの方がサラダやお焼きとしての加工がしやすいので、離乳食期で変えてみるのもいいと思います。

ちなみにかぼちゃの収穫時期は夏頃にピークを迎え、食べごろはいい感じに水分が抜けた秋ごろなのですが、赤ちゃんの場合は水分が抜けていない(大人が食べると味が薄いと感じる)かぼちゃを夏に食べるのが丁度いいな!と思います。

糖度

最近では糖度が高いことをウリにしているものをよく見かけますが、

かぼちゃは基本的に甘みがある食材なので、糖度の強いものをあえて選ぶ必要はありません。

スイーツのお砂糖代わりに使うときや、かぼちゃが苦手でなんとか食べてほしい!という時は甘さを活用するのも一つですが、高い糖度に慣れてしまうと、あっさりしたものが物足りなくなってしまうこともありますし、味覚が敏感なうちは若干熟しきっていないあっさりかぼちゃでもいいくらいです。

かぼちゃの中で一番あっさりしているのが京野菜のひとつ、鹿ヶ谷かぼちゃです。

皮はオレンジだし、京野菜なのでほぼ見かけることはないと思いますが、水分も多めで、お出汁を含めた煮物などはしっかりおだしが引き立って、そこにかぼちゃのやさしい控えめな甘みが来て最高なんですよね!(私、京都出身なんです。)

ブランド野菜なので、ちょっとお高いかも・・・(;^ω^)ですが、もし出会うことがあったらチャレンジしてみてください!

ここまでで皮の緑が濃くて、実の色が鮮やかでみずみずしいかぼちゃを皮ごと食べよう!と思ってくださったあなたにもう一つ注意点をご紹介します。

離乳食にかぼちゃを皮ごと使う時の注意点

輸入かぼちゃは農薬の量が多い?!

かぼちゃは収穫してからしばらく置くことで甘さが増すので出荷から店頭に並ぶまである程度時間のかかる輸入品も出回っています。

けれど、やはり長時間傷まないように耐えるための農薬量は、いくら安全基準を満たしているとはいえ、国産のものより多いと考えられます。

最近、湿度が高くなってきて、身体が欲しているのか、息子がかぼちゃを以上に欲するようになって、ハイペースで購入していたら、ある日国産のかぼちゃがなくて、輸入物をはじめて買ってみたんですね。

いつものように洗って蒸しただけのかぼちゃを準備したら、なんだかにおいが変でした。(傷んでいるのではなく)

これは絶対農薬の違いだな、と思ったので、そのかぼちゃはとりあえず皮を外して食べてもらいました。

国産だからすべてが安全というわけではありませんが、やはり流通に時間がかかるということはそれなりの処理がされているんだな、と感じるいい機会になりました。

では、気になる農薬をどうやって落とせばいいのでしょうか。

かぼちゃの皮の農薬の落とし方

皮の農薬を落とすためには、まずしっかりたわしでごしごし洗いをしてから沸騰したお湯で1~2分ゆでればOKです。

そのままさらに時間をかけて柔らかくなるまでゆでてもいいですし、蒸し調理にしてもOKです。

特に離乳食期の赤ちゃんは味覚が敏感なのでこの農薬に反応して嫌がることもあるかもしれません。

嫌がる時は処理を意識してやってみてくださいね。


納豆にもかぼちゃ!あいますよ!

まとめ

 

・かぼちゃは離乳食初期から。かぼちゃの皮は離乳食完了期から少しずつ開始する。

・皮には実よりも栄養素たっぷり!でも食べるときは農薬に注意

・夏に収穫したばかりの水気が多くて甘さが控えめのかぼちゃが赤ちゃんにはオススメ

・甘さが強いかぼちゃはお砂糖代わりorかぼちゃ嫌い克服ツールとして活用

いかがだったでしょうか?
暑くなるシーズン、太陽の光をいっぱい浴びたかぼちゃでパワーチャージするもよし、

寒い季節にほっこりまったり甘いかぼちゃでパワーチャージするもよし。

是非かぼちゃを味方につけてくださいね!

ちなみに京都の寺町にあるお寺では毎年冬至にかぼちゃ供養という炊き出しがあります。小さいころ、家で全然食べへんくせに、このお寺の炊き出しでしこたま食べた経験があります。かぼちゃが苦手なお子さんにはイベントごとや外で食べると気分が変わっていいのかも!

それと、忙しくて裏ごししてる暇ない!というあなたにはこちらもおすすめです!

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