あなたは夏越の祓(なごしのはらえ)ってご存知ですか?
一年の折り返し地点の6月30日に半年分の穢れを落として残りの半年の無病息災を願う為の伝統行事です。
この日に食べる行事食が赤ちゃんと一緒に楽しめるもってこいのものだったので
今年は是非家族で厄除けを食事に込めていただきたい!と記事をまとめてみました!
コロナウィルスの感染拡大で不安な今日この頃です。
是非これを読んで食べ物でも厄除けを実践してみてください!
夏越の祓ってなに?
夏越の祓(なごしのはらえ)は字のごとく、「夏を越すための祓い清め」の行事。
神社には茅の輪という茅で編んだわっかが設置されて、八の字にくぐって穢れを落とし疫病を寄せ付けないようにする、「茅の輪くぐり」という行事が行われます。
こういうの、見たことないですか?
ここ数年はコロナウィルスの感染防止の願いを込めて、夏越の祓の時期以外にも設置される神社もありましたね。
「茅の輪くぐり」については日本神話に基づいているといわれています。
昔、ある兄弟のところに、一人の旅人が現れて一夜の宿を乞いました。裕福な兄は旅人を冷たく断り、貧しいながらも弟の蘇民将来(そみんしょうらい)は温かく旅人をもてなしました。数年後、旅人が恩返しにと再び蘇民を訪れますが、実はこの旅人はスサノオノミコトで、その教えに従って茅の輪を腰に付けたところ、疫病から逃れられ、子々孫々まで繁栄したということです。
この故事に基づき、家の玄関に「蘇民将来札」という札を貼り、厄除けにするという風習も残っています。暮らし歳時記より引用
(http://www.i-nekko.jp/gyoji/2013-062613.html)
私は出身が京都で、神社が割と身近にあったので、小さいころから茅の輪くぐりをやっていましたが、子供の頃はくぐるのにすごくわくわくしていたのを覚えています。
神社の行事にはもう1つ、人形(ひとがた)の紙に名前を書いて、なでたり息を吹きかけて自分の穢れを人形にうつしてお祓いをする儀式があります。
これも、学生時代に「陰陽師」にドはまりしていた私がワクワクする儀式(笑)
(陰陽師では人形に息を吹きかけてつくった人や動物などを操るシーンがあるんです。)
今でも毎年欠かさず参加しています。
茅の輪をくぐったり、人形に息を吹きかけたりするのは小さいうちからできるので、行事を体験させるためにも、今年も息子を連れて参加しよう!と思っています。
このような古くから伝わる行事には行事食が付きもの。
では、夏越の祓の行事食にはどんなものがあるのでしょうか。
夏越の祓の食べ物!薬膳的に解説!
水無月
夏越の祓に食べる食べ物といえば「水無月」があります。
水無月、っていうのは6月の事じゃなくて?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、水無月は白いういろうの上に小豆が乗っていて、三角の形になっている和菓子です。
母がこれめっちゃ好きで、おいしいやろ?!と軽く圧をかけられながら食べているうちに私もまんまと好きになりました(笑)
昔、暑い季節に庶民には手が届かなかった氷を模して造られた和菓子と言われています。
蒸し暑いシーズンに元気をつけるための甘いもので、あずきには魔除けの意味合いも込められているそうです。
薬膳的にも、甘いものは適度に取り入れれば胃腸の疲れを癒してくれる味です。
小豆も蒸し暑い季節に身体にこもった湿気を体の外に出してくれる働きをするので、この季節にもってこいですね!
ちなみに、この水無月という和菓子を食べる風習は、主に京都で根付いているということを東京に引っ越してはじめて知りました(笑)
毎年、6月30日には水無月!とおもいこんでいるのに、意外と周りで水無月食べなきゃ!ってなってる人がいなくて、あれ?と拍子抜けしたことがあります。
和菓子屋さんに行けば、確実に6月30日を狙って売り出されていると思うので是非、チェックしてみてくださいね。
夏越の祓の新行事食!夏越ごはん
夏越の祓にもう一つ行事食があります。
それが「夏越ごはん」です。
これは茅の輪を模して作ったかき揚げを雑穀ごはんに乗せておろし生姜たれをかけていただくかき揚げ丼などを指します。
一番メジャーなのはかき揚げ丼ですが、(できれば雑穀が入った)ごはんと、茅の輪にちなんだ丸い食材が入っていればほかの丼でもいいようなので、赤ちゃん用にアレンジが出来そうですね!
2015年に打ち出され、SNSでじわじわ話題になって2019年に全国の神社でふるまわれたり、定食やさんやコンビニでメニューになるまでにメジャーになってきました。
私も去年、やよい軒の前を通って、夏越ごはんの定食!というポスターを見かけて、こんなのあるんだなー、水無月しか知らなかったなーなんて思ってたんですが、意外と歴史は浅かったみたいです(笑)
この投稿をInstagramで見る
夏越ご飯の歌まで見つけました!普及に力が入ってるみたいですね!(笑)
さらに調べてみると、夏越ご飯には昔の言い伝えに則してこんな定義があるようです。
「夏越しごはん」は、「夏越の祓」の茅の輪の由来になった、蘇民将来(そみんしょうらい)が素盞嗚尊(すさのおのみこと)を「粟飯」でもてなしたという伝承にならった「粟」、邪気を祓う「豆」などが入った雑穀ごはんに茅の輪をイメージした緑や、邪気を祓う赤の旬の夏野菜を使った丸いかき揚げをのせ、百邪(ひゃくじゃ)を防ぐといわれる旬のしょうがを効かせたおろしだれをかけたごはんを基本としています。
農林水産省HPより引用
(https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1805/02.html)
薬膳的には、大根おろしのピリッとした辛みや生姜は邪気を発散させる効能があり、風邪予防でも活躍する食材です。
また生の大根には消化を助ける酵素も含まれていて、かき揚げの胃腸への負担を和らげてくれますし、雑穀ごはんの雑穀にはデトックスの力があります。
薬膳的な視点から見ても邪気を払ってくれるごはんと言えますね!
でもかき揚げ丼はさすがに赤ちゃんにはまだ早いし、もちろん生の大根おろしも、生姜もまだまだ。
もう一つの行事食の水無月もモッチリとしたういろうがベースになっているのでまだまだデビューには早い・・・。
そこで!赤ちゃんも一緒に夏越の祓の行事食を楽しめるアレンジをご紹介します!
赤ちゃんと楽しめる夏越の祓の薬膳離乳食
水無月風ごはん
ご飯を三角形に整えて、その上に納豆を乗せただけの超簡単メニューです!
ごまや青のりをトッピングして少し味に変化をつけてみました。
水無月、一緒ねー!と言いながら私は本物の和菓子をいただきました(笑)
納豆も食べ過ぎなければ免疫力UPでデトックスが叶う食材です。
赤ちゃん流の邪気を跳ね返す!の意味を込めて!
納豆についてはこちらもご覧ください!
さらにこんな夏越ご飯はいかがでしょう?
離乳食版!夏越ごはん
新定番の夏越ごはんも身体からいらないものを出す「解毒げどく」の効能や、赤ちゃんの胃腸を整える「健脾(胃)けんぴ(い)」の効能を持つものでまとめてつくってみました!
雑穀の代わりに粒が小さめのトウモロコシを刻んでご飯に混ぜ込み、その上に茅の輪を模して、ゆでたおかひじきとオクラ、そして皮を真っ黒になるまで焼いて剥き、細切りにした赤ピーマン(パプリカ)をトッピングしています。
とうもろこしにはお腹の水はけをよくして胃腸を元気にする効果
おかひじきには身体の腫物やできものを取る効果
オクラには胃腸を保護しながら疲労回復をする効果
ピーマンには血液サラサラ効果と胃腸を整えて食欲をUPする効果があります。
さらに小さな充填豆腐に枝豆を敷き詰めた水無月風豆腐も添えてみました。
枝豆にも解毒の効果がありますよ!(枝豆の誤嚥にはくれぐれも注意です☺)
詳しくはこちらもご覧ください!
新定番の夏越ごはんはカラフルで、たくさんの効能が摂れていいですね!
まとめ
・夏越の祓は6月30日!半年の穢れを祓い清めて残りの半年の無病息災を願う行事
・夏越の祓の行事食には「水無月」と「夏越ごはん」がある
・赤ちゃんの夏越の祓には胃腸を強くして風邪予防にもなる食材を活用!
・夏越ごはんは離乳食期の赤ちゃんにも楽しめる行事食!
いかがだったでしょうか?
是非親子で行事食を取り入れてみてくださいね!
そして、コロナも一緒に吹き飛ばしてしまいましょう!!
コメント